追憶の森2016年05月05日

原題は「the sea of trees」。「樹海」の英語だと思われる。
米国から飛行機に乗って来日し、新幹線で静岡県に移動し、富士の樹海で自殺しようとしている米国人(マシュー.マコノヒー)の話である。森の中奥深くに入って地面に座り込み、持参したペットボトルの水で薬品を胃袋の中に流し込んでいると、目の前に道に迷って助けを求める男(渡辺謙)の姿が現れる。成り行きで彼と樹海の中を彷徨うことになるのである。
会話の中で死んだ妻(ナオミ.ワッツ)との思い出が語られ、必ずしも幸せではなかった過去が明らかになるが、主人公が彼女のことを想う気持ちは伝わって来るのだ。
死に場所に選んだのが日本の富士山麓。日本人ならともかく、太平洋を挟んだ海外から引き寄せられるというのは現実にあり得るのだろうか。
森の中の環境は人間にとって過酷で、たった一晩でも彼らは死にそうになる。
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