グリンゴ 最強の悪運男2020年02月12日

狐と狸の化かし合いみたいな話は先日の「嘘八百」に続いて今年二本目ですが、藤山寛美の人情喜劇を思わせるような「京町ロワイヤル」に比べ、妻を社長に寝取られた男が復讐に麻薬の密輸がらみで誘拐事件をでっち上げるという本作は、エッジが効いていて乾いた笑いが見せ所と言えましょう。人が拷問されたり殺されたり殺したり。シカゴとメキシコシティーの間で国際的な組織犯罪が暗躍し、身代金や保険金など胡散臭い金の流れと麻薬の密輸が交差して多くの人命が吹っ飛ぶのです。それを笑いのネタにしているという作品であります。コメディだけど、ハードボイルドといえばいいんでしょうか、このテイストは邦画ではなかなか味わえない感覚でして、大変に面白かったです。
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