帰省2022年05月08日

黄金週間の帰省、家族の希望で外に食事に出かける。Kが予約したのは地元で人気のフランス料理の店である。店名までフランス語である。こないだ見たとんびみたいな垢抜けない瀬戸内海のど田舎で、昔ならば絶対になかったような洋食屋だと言えよう。
駅前のトヨタレンタカーでヴィッツを借りて繰り出した。実家からは30分弱の距離である。天気が良く、道路は混まず、五月の爽やかな空気が心地よく、車の窓を開けて外の風に吹かれながら川沿いの道を走って海に向かった。人口が少ない田舎ゆえの空いた道路をスイスイと飛ばす快適さは都会ではありえない感覚である。
目的の店は河口にあるマリーナの隣にあった。ランチタイムのコースメニューを予約していた。
前菜、スープ、パン、メイン、デザート、ソフトドリンク、という流れだった。
メインのメニューには肉と魚があり、数種の中から選べるのだが、私は真鯛のムニエル(魚が好きなので)を選択した。他二名は豚あるいは牛のステーキを選んだ。
大きく白い皿に絵画のような色彩で食材やソースが散りばめられているのは、前に他の店で体験したのと同じであります。私は孤独のグルメの五郎さんのように素手のままパンでソースを掬って極彩色の皿が真っ白になるほどに食い尽くしましたが、洒落たフランス料理的にはどうだったんだろう。貧乏くさくて下品ではなかったですかね。美味かったからいいでしょう。
デザートはティラミスだった。冷えた皿の上で冷たく冷やした冷え冷えの三種類のクリームにチョコレートのパウダーがまぶしてあり、小さく刻んだ苺が添えてある。ただしクリームとパウダーと苺だけであり、生地がない。カステラのようなものあるいはプリンのようなもの、がない。例えるならば生ビールを頼んだら泡だけでその下に液体がなかった、とでもいいましょうか。何やら物足らなかった。シメのコーヒーを味わい、昼食は終わった。ランチタイムで店の中は家族連れあるいは女性同士の客層だった。夜はまた違うのだろう。
Kは料理の写真を撮っていたが、私は迷信を信じているので写真はありません。あしからず。
アクセスカウンター