サバカン SABAKAN2022年08月25日

昭和六十一年(1986)の長崎、少年たち二人の夏休みの話。
男ならわかると思うが、とうちゃんが履いていたパンツ(ズボンじゃないよ下着のパンツだよ)や少年たちが履いていた半ズボンは、油断するとわきからキンタマがはみ出ます。いやー懐かしい。
子供の頃の夏休みはいいですね。二人はイルカを見るために海へ冒険に出かけるのだ。冒険といえども子供同士では時間制限があって日没までには家に帰らねばならない。それが小学生の現実だ。
サバカンとは鯖の缶詰のことで、どんな出方をするのかと思ったら、寿司ネタとして登場するのだった。寿司が好きなんだけど、高くてなかなか食えないという友達のために、手料理をふるまってくれる。
そう、スシローなんて昔はなかった。寿司は簡単に食えないご馳走だったのだ。
山と海と自転車と。ちょこっとだけ(少年目線からの)お姉さんが出てくるけど、あれはサービスである。現実の世界にはあんなのはいなかった。
追憶の彼方にある昭和、海辺の風景と子供たち、父や母、兄弟たちと家族の絆、酒と涙と男と女が、しみた。
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