峠 最後のサムライ ― 2022年06月17日
司馬遼太郎原作、小泉堯史監督、役所広司主演の幕末もので、長岡藩家老河井継之助の人生が描かれている。凝った構図やカメラワークなどはなく、安定した目線でベテラン俳優達のどっしりとした時代劇を堪能できる。徳川慶喜の大政奉還に始まり、鳥羽伏見の戦いによって戊辰戦争が勃発する。薩摩長州が率いる西軍が会津藩を中心とする東軍を征伐する名目で京都から本州を北上する。途中で衝突するのが長岡藩なのだ。旧幕府側に忠義を感じ、西軍を快く思っていない藩主の意向を汲むかたちで河井は中立を貫こうとしたが叶わず、五万の西軍相手に戦争になる。最後の武士として戦いを挑む河井継之助と数少ない長岡藩士たち。多くの者たちが死に、残った者たちは会津へと逃れてゆく。未来はなく、やがては滅ぼされる運命にあるのだ。松たか子が演じる河井の妻と、永山絢斗が演じる河井に仕える従僕が、実に慎ましく、見ているものの心を打つ。主人に寄り添い、黙ってついてゆく行為は、尊敬と愛情、畏怖がなければ成り立たない。
エンドロールで流される主題歌を歌うのは石川さゆり。時代劇にはやっぱり演歌が似合う。観客は白髪頭の爺さんが多かった。
副題のサムライは漢字で侍とした方がいいと思うが何か意図があるのだろうか。
エンドロールで流される主題歌を歌うのは石川さゆり。時代劇にはやっぱり演歌が似合う。観客は白髪頭の爺さんが多かった。
副題のサムライは漢字で侍とした方がいいと思うが何か意図があるのだろうか。





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