国宝2025年06月17日

冒頭の字幕で歌舞伎の女形という言葉を見、今更だが歌舞伎が女人禁制なのを知った。宝塚歌劇の反対なのだと、思った。
歌舞伎の名門の家に生まれた家元の息子と、引き取られたヤクザの息子。これは出会いから数十年にわたって繰り広げられる血筋と才能のせめぎ合いの話だった。主役はヤクザの方で、家元から見込まれたために、その息子と対等に仕込まれ、二人で舞台にも立たせてもらえるようになる。前半の二人藤娘や二人道成寺を披露するあたりまでは華やかな歌舞伎の世界の歓喜を味合わせてもらえるが、家元が急な入院で代役が必要になった時、運命が変わってしまうのだ。舞台に立つのはひとり。
ここから先はコインの裏表のようにそれぞれの人生が交差しながら浮き沈みを繰り返し、最後には出会いから五十年が経過した未来の世界が見えてくる。ものすごく端折って書いたけど、なかなかに壮絶だった。

平日の午前、映画館に行ってきた。予想以上に館内が混んでいて、少なからず驚いた。普段、映画を見ないような人たちがやって来なければ、このような状況にはならないと思った。

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