1秒先の彼2023年07月08日

予備知識がない状態で鑑賞しました。関西弁が飛び交うコメディでありまして、子供の頃からテレビで吉本新喜劇を見て育った人間としては懐かしい雰囲気がした。映画の舞台になっているのは京都府なのだ。オリジナルは台湾の映画だそうで(未見)、主役の男女の立場を入れ替えて日本でリメイクしたということだそうです。
先日の怪物ではないけれど、これも羅生門みたいに立場の違う複数の人間の目線で描かれている。前半は岡田将生の目線であり、郵便局で働く兄ちゃんが、鴨川で出会った女の子とデートの約束にこぎつけて当日の朝を迎えることになる。嬉々として待ち合わせの場所にバスに乗って出かける途中だったのに、ふと気がつくと翌日の朝になっている。記憶の欠如と異常な日焼けに困惑しまくるという謎が提供されるのだ。
後半に登場する清原伽耶が数々の伏線を回収していき、最後は天橋立に行き着くのだった。そう、京都府は日本海に面しているのです。
岡田将生が住んでいる町屋が最高で、わたしゃ将来あんな家に住みたいと心から思った。彼は晩酌しながらちゃぶ台の上に置いたラジオを聴いている。晩酌しながらテレビを見ている人は(私を含めて)多いと想像するが、ラジオなんて風情があっていい。
  2年前、入院していた時はラジオが友だった。そのようなことも思い出したのだった。

劇中にありますが、洛中とはかつてあった平安京の碁盤の目の中に含まれる場所をいうそうです。これ以外は京ではない、と。現代風に言えば山手線の内側でなければ都心でないと、いったところでしょうか。
アクセスカウンター