ザ.キラー2023年11月01日

殺し屋の話。冒頭からミッション遂行場面である。殺しのターゲットがいる対面にあるビルの一室で静かに機会を窺っている殺し屋の姿が映される。本来、静かな場面のはずだが、彼の独白がナレーションでかぶさってくるので、少々うるさい。話をわかりやすくする効果があるのかもしれませんが、もうちょっと静かにしてくれた方が、緊張感があっていいのではないかと思いました。
さて、ここで計画が成功したかどうかは映画の中では重要ではない。現場から速やかに退散し、自分のアジトへと帰還する殺し屋。
それから後の展開は、起きてしまった出来事に落とし前をつけるための殺し屋の行動を追いかけていくという事になる。罪がない人たちが抹殺されるので、殺し屋の行動には共鳴できない。

デヴィット.フィンチャー監督は、暗くて湿ったような映像が好きなのです。そのようなわけでわざわざ心斎橋の劇場まで見に行った次第です。

ゴジラ -1.02023年11月03日

今までのゴジラと違うのは昭和20年から昭和22年頃の話という点である。ゴジラ第一作は昭和29年なのだ。なので、一作目よりも前の話ということになる。
会議の場面がやたらに多いシン.ゴジラに比べると個々の人間ドラマに重点がおかれている印象でした。そのぶん、感情移入しやすかったです。

ドクター.ノオ2023年11月19日

007シリーズの4K版リバイバル公開第二弾。
女の寝室の隅、小さなテーブルの上でカードをめくりながら待ち伏せるジェームズ.ボンド。闇の中で静かに扉が開き、無人のベッドに向かって消音銃を弾く暗殺者の腕。死角から声をかける、待ってたよ、、、。
無駄な会話はボンドの冷酷な性格を現す。隙をついたつもりの相手に、そいつはS&W、六連発だよ。
シリーズをとおして、私が好きな場面のひとつです。
やっぱり60年代はいいですな。あまりにも社会やテクノロジーが発達すると息苦しくて過ごしにくい。
スペクターの怪人を大真面目に演じて、作品に気品を与えたドクター.ノオ役の俳優さんは卓越していた。

コーポ.ア.コーポ2023年11月20日

冒頭、辰巳ユリが自転車で走る橋の上から鉄橋と阪急電車が見える。
アパートの住所は北区になっているから、淀川の南側に住んでいる、という設定になっているのか。立地的にはキタの繁華街が目と鼻の先にある場所です。現実には川を挟んだ対面の淀川区の方が家賃が安そうだし、映画に出てきたような風景が多くありそうな気がします。私、二十代の頃、あそこら辺に住んでいたので、実感としてそのような感想を抱きました。ただ、原作者も映画の監督も大阪の方ですので、北区の中にもあんな場所があるのでしょう。なんだかんだ言っても大阪なのだ。ユリは道頓堀や鶴橋なんかにもチャリで移動するような人だから、本格的な大阪市民であるといえよう。
山口さんという住民が首を括って死んだというところから始まりますが、大きなドラマはなく、アパートの人たちの日常生活を淡々と描いていくといった作品でありました。風呂なしの六畳一間、トイレも洗面所も共同ですから、かなり貧乏な人々だと言えるでしょう。私は昭和の終わりをかじっているので、似たようなアパートで暮らした経験がありまして、、、
日雇いの建築現場には高橋さんみたいな可愛らしい女子大生はバイトに来ないような気がするのですが、現実の世界ではありえるのでしょうか、そこらへんが気になりました。

ロケ地については実際に大阪で撮影しているところと、それ以外の場所があるようです。

2023年11月23日

北野監督の作品は1990年代までの比較的初期のやつが好きです。
本能寺の変での秀吉を演じるにはビートたけしは年を取りすぎているように思いますが、やりたかったんでしょうね。たけしさんは、三英傑の中では秀吉が好きだという記述をどこかで読んだ記憶があります。
戦国時代の天下統一をめぐる戦いが戦国武将同士の愛憎劇であるという解釈が今までにないもので、新鮮でした。女優さんがほとんど出てきません。男ばかりで政治と諜報と戦略と戦争と恋愛をやっています。
琵琶湖の内湖である西の湖には何回か釣りに行ったことがあります。ボートから安土の山が見えるのですよ。信長が天下を取っていたら、琵琶湖周辺が日本の中心になっていたかもしれませんね。
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