ゴールデンカムイ2024年02月06日

明治、蝦夷地、アイヌ、思い出したのが渡辺謙の許されざる者、だった。終始、シリアスな許されざる者に比べると原作が漫画(読んだことないが)のせいなのか、軽くギャグが入っています。作風の違いは見る人の好みで感想が変わってくるものです。
日露戦争、二百三高地の攻防で映画は始まる。画面が転換して、北海道に渡り河原で砂金を掬っている杉元の姿があります。なぜ金が必要なのかは後に明らかになります。偶然の出来事がきっかけになって、杉元は莫大な金塊の存在を知ることになり、云々という展開です。
網走刑務所を脱獄した二十四人の囚人の身体に彫られた刺青に金塊のありかが記されているという。明治時代の北海道を舞台に、杉元、大日本帝国陸軍、新撰組の生き残り、などが三つ巴になって隠し場所を追いかける。もともと金塊はアイヌ民族から強奪されたものであり、途中で登場するアシリパという名のアイヌの少女が杉元と行動を共にするようになる。地獄のような戦場を生き抜いてきた豪傑であるはずの杉元だが、なぜだか少女のアシリパだけは「さん」付で呼ぶ。それがおかしかった。自分の命を助けてくれた恩人だから感謝と敬意をこめてそうしているのだろうか、と想像しました。杉元はいい人間ですな。

これはキングダムみたいに続々と続編が制作されるのだろうか。そんな予感がしました。

幕張2024年02月06日

西船で諸用を済ませた後、いつもの大衆酒場で煮込みと牡蠣酢とらっきょうをアテにラガービールを飲んだ。徒歩でJR西船橋駅に移動する。狭い構内に人が溢れて歩きにくい。関東に来たことを実感する。

電車に乗って海浜幕張で降りる。駅の北側にあるイオンまで歩いて飲み物と乾き物を購入した。今度は駅の反対側、東京湾の方に向かって歩いた。今日の宿泊先はこの前の三重のホテルとは違って現代的な建物である。客も従業員も多い。フロントでチェックインをした。先に会計を済ませるシステムになっていてタッチパネルを操作して支払いを終えると小さな隙間からカードキーが出てくる。素泊まりなので飯はない。ロビーで読売新聞朝刊をもらってエレベーターに乗り、十二階の部屋に入った。私一人だが部屋はツインの洋室で、ベッドが二つ並び、窓際が小さなテーブルになっていて、置き鏡や冷蔵庫、電気ケトルなどがある。こないだの和室の半分もない広さで、縁側も床の間も座卓も畳もなく、液晶テレビは壁掛けである。狭い。しかし寝るだけだから問題はないのだ。タオルを持って下の大浴場に行った。スーパー銭湯みたいなところで、こちらはむちゃ広くて設備にも錆がない。私は木製の露天風呂に入り、ぬるめのお湯にゆっくりと浸って暖まりました。

部屋に戻り、ベッドの上で新聞を読んだ。

記事

関東地方に大雪警報 低気圧が本州南岸を東に進んだ影響で、関東甲信は5日、大雪に見舞われた。

ブタ腎臓 胎児に移植 透析までの代替え計画

能登地震 まち再生 時間との闘い

寝た。


朝、海の向こうに富士山が見えた。


飯田橋2024年02月07日

中央線、お茶の水で中野行き各駅停車に乗り換えて飯田橋で降りた。昔、ここに職場があった。前回来た時もそうだったが、以前と駅舎が変わっていて、電車を降りた時ホームを逆の方向に歩いてしまった。

改札口から牛込橋に出て富士見二丁目の方角に向かった。駅前交番の横に私らが「校長先生」と呼んでいたおじいさんの家があり、その隣がホカ弁の店だったような記憶があるのだが、今では跡形もなく、駅の敷地の一部になっているようだ。東京警察病院もなくなっている。

きっかけは厄除祈願の参拝だったが、東京大神宮は定番のコースになってしまった。伊勢神宮の分霊だけではなく、縁結びにゆかりの深い神社としても有名らしく、そのせいか女性の参拝者が多い。

ちょうど昼時で腹が減った。店を探そう(本当は決まっている)飯田橋グラン.ブルームという天まで届きそうな高層ビルがありまして(昔はなかったが)その裏側にラーメン屋が3軒並んでいるところがあり(ここは昔からあります)その中の青葉という店が目的地です(去年も行った)お品書きは中華そばとつけ麺の二種類しかない。前回は中華そばだったので、今日はつけ麺にしました。本店は中野にあり、千葉にも支店がある。千葉の支店には行ったことがありますが、飯田橋の方が旨いような気がする。調子にのって麺大盛りを食べてしまったが、腹がパンパンである。

今日の目的地はもう一箇所ある。早稲田通りに戻ってゆるい坂道をゆっくりと九段に向かって歩いた。


九段2024年02月07日

早稲田通りの坂道を上り切って下り道になった。まもなく見えてきたのが大鳥居。そう、ここは靖國神社。職場が近かった時には何度もきていたのだが、今日は十数年ぶりである。巨大な鳥居の向こうに大村益次郎の銅像が見える。始まりは明治天皇の思し召しだったということですが、皇居のとなり、日本の中枢にこれほど大きな神社がある。この付近では頻繁に警察官の姿を見かける。

石積みの参道を前に進んだ。さくらまつり、みたままつりの時などは左右に露店が建ち並び、夜になると煌々と明かりが灯ってじつに華やかな雰囲気になる。花見の時期にはここから靖国通りの陸橋を渡って千鳥ヶ淵の遊歩道まで桜を眺めに行った。また境内まで戻ってきて露店でたこ焼きを買って食べるのだ。

今日は平日なので、店はなく、辺りは静かだ。大村益次郎の銅像は腰に刀をさした侍の姿をしていて、円形の広場の真ん中にある巨大な円柱の頂上にそびえたっている。

外苑と内苑の間を通る道路を横切り、第二鳥居をくぐって手水舎で手と口を清めてから神門をくぐった。門の扉には大きな菊花の紋章があり、脇には制服の警備員が立っている。ひっきりなしに人が入り、また出ていく。中門鳥居をくぐって、帽子をとり、拝殿の前に来た。中の白い幕にも菊花の紋章が。石段を上がって賽銭箱にお金を入れて、少し後ろに下がり、二拝二拍手一拝でお参りをして、下がった。

鳥居と神門の間に桜が植えられている場所がある。今は二月なので黒っぽい幹と枝があるだけで、桜の木は裸である。参集殿の向こう側に遊就館がある。これから行きます。

創建は明治の初め。時が流れて、昭和二十年頃の日本の人口は7200万人、恐れ乍ら、多くの日本のひとびとが、今でも静かにこの場所を守っていると想像します。


陽炎座2024年02月28日

鈴木清順監督の作品を最初に見たのは中高生の頃、夕方のサンテレビで見た河内カルメンだった。細かいことは忘れてしまったが、変な映画だったという印象は強くあり、ゆえに記憶に引っかかっているのだ。
もう一本は深夜放送で見たツィゴイネルワイゼン。
陽炎座は3本目の鑑賞である。現実と空想の境界線がなく、難解である。理解に苦しむ表現もある。一つ挙げるならば金沢行き特急列車の一等客室の中、揺れる電車の中で足元がフラつく松崎に対して微動だにせず立っていられる玉脇、とか。他にも例を出すとキリがないが。人間が現実の世界ではありえない動きをしているのでリアリズムからはほど遠い。特に歌舞伎の部分の歌詞と演舞がわかりにくく、当惑することこのうえない。
これは映画で夢の世界なのだと割り切れる脳みそと、柔軟な感性があれば、もしかしたら楽しめるかもしれません。映像が耽美である。
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