シティーハンター2024年10月01日

夜の新宿歌舞伎町。ビルの屋上でスコープ付の眼鏡をかけ、対面のビルを監視する冴羽獠が立っている。窓からは下着姿の若い女たちが見える。もっこりもっこりもっこりもっこり、もっこりちゃんのサウナだよー、と。まるで緊張感のない仕事人だが、槇村(兄)の声でモードを切り替えた冴羽は持ち上げたショットガンをぶっ放す。フック付きのロープが発射され、先端が手すりに絡み、続いて屋上から飛び降りる冴羽。スパイダーマンの如くビルの谷間を滑り、E.Tの如く満月の前を横切り、単銃を撃ち窓ガラスに穴を開け、突入する。ガラスの破片を飛び散らせ、空中を舞う冴羽の蹴りが見事に男の顎にヒットするのだった。室内では怪しげな男たちに取り囲まれた少女の姿が。

漫画の再現度が高いと評判の実写版シティーハンターです。期間限定で劇場公開されていたので、今日、心斎橋まで行ってきました。ちゃんと(ソフトに)エッチだし、夜のシーンが多く、それが歌舞伎町の雰囲気にマッチして予想以上によかったです。元は携帯電話とパソコンが普及する前の話なので、戦前戦後くらいのインパクトがありますが、うまく現代に合わせていたと思います。本日は映画の日だったということも理由なのでしょうが、満席でした。性別関係なく多くの世代の人がいて、この作品のファンがいかに多いかを実感したのでありました。

原作についていえば、私は冴羽と槇村(妹)が疑似恋愛のような関係になっているのがあまり好みではありませんでした。冴羽のパートナーは男性の方がいいと思いますし、女性のキャラクターは野上刑事くらいの距離感がベストだと(戯言です)。それだとシティーハンターになりませんですな。

金がないので午前中いっぱいでまっすぐに帰り、駅前のミニストップでおにぎりを買い、家で湯を沸かしてカップ焼きそばといっしょに昼ご飯を食べた。

シュリ2024年10月07日

20年以上前、最初に見た韓国映画。再びロードショーされると聞き、心斎橋まで行ってきました。
以下、大いなるネタバレ。観に行く予定の方は絶対に読まないでください。

クライマックス、韓国と北朝鮮のサッカー親善試合が行われるスタジアムの場面が圧巻。
貴賓席には韓国大統領と北朝鮮主席が並び、試合観戦をしている。暗殺を目論む工作部隊が仕掛けた爆弾が爆発するまでのカウントダウンが始まり、それを阻止せんとする主人公ジョンウォン率いる韓国部隊との戦闘になるのだ。中央電気室の中で両軍の銃弾が乱れ飛び、息つく暇もないような攻防が展開され、タイムリミットが迫る。一方、観客席の中では静かに貴賓席を見守る女の姿が。
スパイアクションであると同時に、恋愛映画にもなっていて、爆発の阻止を察した女スパイが銃を構えてターゲットを追い始めると、ほとんどの観客はああ、やはりそうなってしまうのかーと、悲恋を嘆きつつもスクリーンから目が離せない。
血を流しながら対峙するジョンウォンとミョンヒョンの姿はあまりにも切ない。

午前11時30分、アップルストア横のマクドナルドでフィレオフィッシュのセットを注文し、横山秀夫の文庫本を読みながら食べた。午後12時、外に出てシネマート心斎橋へ。ここは上映される番組が素晴らしく、ロビーにも魅力的な展示物が掲示され、本当にいい映画館であります。
今月で閉館らしい。実にもったいない。嘆いている映画好きは多いだろうと想像します。最近の私は街中の映画館まで来ることは少ないのですが、このような場所は大事にしなければいけないと思いました。

犯罪都市 PUNISHMENT2024年10月10日

夜のフィリピン。比較的低層な建物が密集し、住宅地と工場、商店街が混在したような、日本で例えれば東大阪市みたいな雰囲気の街中、薄汚れたTシャツに短パン姿の若い男が裸足のまま走って、逃げている。暗闇の中を三人の男たちが後を追う。あたりに人影がなく、助けてくれと叫んでいるようだが、誰も出てこないし助けてもくれない。車の行き交う大きな幹線道路を横切り反対側の路地に逃げ込んだところで、巡回中のパトカーに出くわす。外に降り立った二人の警察官に拝むような仕草で何かを訴えようとする若い男。USBメモリのようなものを渡そうとする。追ってきた三人組は遠目に見ているしかない。
と、そこに黒い大型車が割り込んできて、新たに二人の男が出てくるのだ。そのうちの一人がいきなりナイフで斬りつけて警察官たちを殺してしまう。さらには怯える若い男のみぞおちに向かって深々とナイフをつきたてるのであった、、、。

このシリーズは THE ROUNDUPに続いて二本目の鑑賞ですが、共通しているのは悪人の凶暴ぶりが強烈だという点ですね。凶暴かつ凶悪でさらには格闘ゲームのラスボスみたいに強烈に強い。ポスターの写真を見ていただけると分かりますですが、これと戦うマ.ソクト刑事がですね、柔道無差別級のオリンピック代表みたいな面構えと体格をしておりましてですな、しかもやたらに力強くて敏捷的なのですよ。
まるで座頭市かジョン.ウイックみたいなキレキレの動作で素手のままバッタバッタと悪人たちを倒していくわけです。これは気持ちがいいですな。

破墓 パミョ2024年10月26日

冒頭は飛行機の中で、着陸した場所は米国。病院で頭部に電気コードのようなものを繋がれた赤ん坊がベッドに寝かされている。大富豪の跡取りだという子供の様子を見るように依頼されたのは巫堂のファリムとその弟子だった。何が見えたのかはわからないが、彼女の判断は先祖の墓が原因だということだった。
舞台は韓国に飛び、風水師と葬儀屋を加えた四人組は人里離れた山奥の山頂にある小さな墓の前に立つ。

祖先の霊を鎮めるために棺を掘り起こし、改葬のため別の場所に移そうとするのだが、何かやばいものが出てくるのです。地面に開いた大きな穴の中に立ち、後始末を始めようとした人夫が足元の土上を這う蛇をスコップで突くと、悲鳴のようなものが聞こえて、空が一気に黒雲に覆われ激しい雨が降り始める。
言うまでもなく、不吉の予兆である。

一筋縄ではいかない話で、予備知識のないまま鑑賞した私には意外すぎる展開が待ち構えていたのであった。2時間14分と、長いのにはそれなりの理由があるのでした。
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