流浪の月2022年06月03日

李相日監督の作品は「フラガール」「悪人」「許されざる者」「怒り」に続いて5本目である。
一番好きなのは「フラガール」です。
本作は雨、川、湖、血、ケチャップ、空の雲、など湿り気のある映像が印象的だった。
男女間の性交に関する表現も湿っていまして、交わりたい人と交わりたくない人の絶望的な壁が氷のような冷たさで表現されています。涙すら凍るといいますか。セックスの不一致は男女問わず不幸なことです。
もっと重要な要因は精神的な部分(心の問題)で、誘拐犯と被害者の共鳴があるという事前情報から、ストックホルム症候群のような展開を想像していましたが、全然違っておりました。誘拐事件だと考えているのは他人様ばかりであって、当人同士の中では必然であったというケースですな。
「天国と地獄」や「コレクター」みたいな映画とは違う。

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