茹で卵2025年02月01日

雪平鍋に水をはり卵二個とエッグタイマーを入れた。エッグタイマーはダイソーで買ってきたもので卵の茹で具合を色で知らせてくれるという便利グッズである。普段、ゆで卵など作らないので時間のタイミングがわからないのだ。二年くらい前に味付けたまごメーカーとセットで購入したのだが、使うのは初めてです。
火にかけてから数分が経過して鍋の中が熱くなってくるとタイマー表面のピンク色が外側から白くなってくる。私は半熟が食べたいから目盛りの部分がMEDIUMになったところで湯からあげるのだ。
晩飯はハンバーグ弁当とゆで卵、先日の奈良漬そして冷えたウーロン茶。弁当をレンジで温めて封をときごはんに奈良漬けを盛って、さー食うぞ。まだ表面が熱い卵を水道水で冷やして殻をむき塩をふりふり、あっちっちー。もうすこし茹でたほうがよかったかもしれない。白身が固まりきっていないし黄身がタレてくる。
殻を剥き終わり手に持ったまま半熟なり損ないの熱いゆで卵を食べた。ハンバーグ弁当はメシの上に小さなハムエッグが乗っかっている。それをわきにやって奈良漬を盛る。白いご飯と漬物の相性の良さは抜群でそれだけでも箸が進むと言うもの。二個目の卵は弁当の後に。
この頃、寝る時間が早い時は居間まで行かず台所の机の上で飯を済ませるようになった。

雪の花 -ともに在りて -2025年02月09日

疱瘡(天然痘)の治療に人生を賭けた福井藩漢方医笠原良策の話。床に伏し病気に苦しむ患者になす術がなく、健康な人を守るために彼らを山奥の施設に隔離するしか出来ることがない。医者としての無力感に悩みながらも絶望はせず、治療法を見つけるために京へ行き蘭方(西洋医学)を学ぶ。のぞみは人を助ける事それだけである。ある日文献から人に牛痘の苗を植え付ける種痘という方法を発見するが海外から取り寄せる必要がある。出来ぬのだと、絶望する師匠の言葉を聞いても、それならば藩主に上訴し鎖国政策をとる幕府を動かそうと考える。笠原さんは江戸時代の福井藩の町医者ですよ。ものすごい意思の強さと行動力に感動した。動かない役人、根拠のない噂、妨害、新しい治療法に不安を煽られて拒む市井の人々、困難が次から次へと襲ってくるのだ。心が綺麗な人が真っ直ぐに突き進み、邪魔をする俗人は駆逐され、のぞみは叶えられる。実話だという御伽噺のような美しい物語が日本の風景とともに。

2025年02月13日

庭に面した縁側があり踏石の奥を覗くと縁の下が見える。私が小学校の低学年まで暮らした家があんな感じだった。前半は家の中で話が進行する。米を研ぎ飯を炊き魚を焼く。日本家屋にベッドを持ち込んで寝てい、書斎の机の上にはiMacが鎮座している。ソファーもある。渡辺先生は仏文学の元教授だったらしいので、きっとハイカラな性分なのだろう。整理整頓がゆきとどいていて、しかも一日中家にいるわりには身なりも小綺麗な洋服を着てい、私のようにジャージなどではなく、洒落ている。蔵書も豊富で、さらには全部が読み終えたものであり、内容も覚えていて思いついた本の在所を確かめたいと思えばすぐに取り出すことができる。
理想的な一人暮らしの隠居生活を過ごしているように見える、そんな人物だ。
話が進むにつれてフェリーニの8 1/2みたいに現実と妄想の境界線が曖昧になり、映画が難解になっていく。私としては若い女と仲良くなるというのは男の妄想として健全なものだと思うので(今時の女性の観客には不快かもしれないが)もっとエロチックな展開を期待してしまった。ハラスメントなどという台詞は興醒めであった。題名にもなっている敵というのは老いとか病気とか、そのようなものかとも考えられるが、具体的に北から来るとか言われてい、不気味な人間や発射される銃弾などの描写が出てきたので、単純にロシアとか革命軍とか殺人鬼とか、なんだかわからない。漠然とした不安という名の怪物なのかもしれない。

年のせいか疲れているのか、先般のグランメゾン.パリとか雪の花みたいな単純な話の方が楽しめる、かも。平日だったが、公開されている映画館が少ないのと、一日一回のみのスケジュールのせいか、観客が多かった。こんな話は映画でしか楽しめないだろう。しかも滅多にないモノクロ作品である。

納豆ご飯2025年02月22日

米1合、久しぶりに飯を炊く。炊き上がったところでヤカンを火にかけて湯を沸かす。お椀に小粒納豆45g3パックを入れる。もう一つのお椀にはしじみ入りインスタント生味噌を入れ、増えるワカメをふりかける。冷蔵庫からイカ刺し昆布40g3パック、刻みネギと2リットル烏龍茶ペットボトルを取り出してきてコップと一緒にちゃぶ台に置く。戸棚からどんぶり鉢を取り出ししゃもじで炊飯器の中の飯を全部盛る。
お椀の中の納豆に辛子とタレを垂らし、割り箸でかき混ぜる、混ぜる、混ぜる、混ぜる。充分に糸をひいたところで刻みネギを追加する。生味噌のお椀に熱湯を注ぎ、刻みネギを入れる。
どんぶり鉢に盛った飯にイカ刺し昆布をかける。その上に納豆をのせる。コップに冷えた烏龍茶を注ぎ、一口飲んで喉を潤す。晩飯の準備は出来た。
まず納豆とイカ刺しを箸で掬って食べてみる。うまい。続いてご飯を食う。納豆とイカ刺しとご飯を掬って食う。ああ、いい組み合わせだ。イカ刺し入り納豆ご飯を食う、ネギとワカメを浮かべた熱いしじみ汁を飲む。ご飯を食う。納豆とイカ刺しを食う。烏龍茶を飲む。ご飯を食う。しじみ汁を、、、
腹を満たすのは一瞬だが、そこに至るまでの過程は長い。

納豆ご飯、毎日のように食っていた時期がある。白米を食いすぎると肥満する。自分の体で理解した。

北浜2025年02月25日

北浜で人と会う。ここで飯を食うのは初めてのことである。駅近の炉端焼きの店を指定されたのであった。四十年くらい前、三越のそばに映画館があってそこでベルトルッチの伊映画を見た記憶があるが、あれが確かこの近くだった。今では跡形もない。地下鉄から地上に出ると大阪取引所があり、五代友厚の銅像がそびえ立っている。
全く知らない場所と言っていいので、仕方なく携帯電話のGPSを使って店を探した。画面の表示と実際の景色が違い困惑しながら道をうろうろしてしまったが、地下街に降りたらいいのだと気がついて、どうにか目的の店を発見したのであった。待ち合わせの時間、午後六時十五分になりAとBが現れた。ともに学生時代の同級生でる。私はバイト、Aは正社員、Bはフリーランスの契約社員と、社会的な雇用形態には違いがあるのだった。食べ放題の前菜、藁焼きや炭火焼きの料理などを提供する居酒屋で、焼き魚やら焼き野菜、唐揚げや麻婆丼などを食いつつ、酒やソフトドリンクを飲み、旧友たちと話した。
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