嘘八百2018年01月09日

冒頭、中井貴一が運転する車は横浜ナンバーなので、インチキ古物商の彼は関東からやってきた人物だとわかる。車内で聞いているラジオ番組からは(関西ではおなじみの)浜村淳の声が聞こえてきて、主人公が生まれた月の星座は西の方向が幸運ですよ、なんて気持ちを煽るようなことを言う。関西は関東から望むのならば西の方角である。そう、物語の舞台は大阪の堺である。織田信長や豊臣秀吉と関わりのあった茶人、千利休の里なのだ。
地元の旧家に住んでいる家の主人をだまくらかして千利休ゆかりの茶碗を譲り受けたと思いきや、逆にだまくらかされていたとわかって、大騒ぎ。
ここから先は大物古物商と大御所鑑定家、博物館の学芸員や文化庁も巻き込んで、億円単位の大勝負に発展していくのだった。
コメディと言うよりは喜劇です。主要キャストの年齢層と比例して、主な観客層として予想される年齢も高めに設定されていると思われます。事実、劇場内のお客さんは年配者が多かったです。私自身、例えば「銀魂」や「ちはやふる」のギャグには乗っかりきれなくて滑ってしまった感覚がありましたが、この作品に関しては、そのようなことはありませんでした。キレのようなものはないのですが、ベタなところがいいのです。
今でもバース(知らない人も多いでしょうが)が神格化されているというエピソードは関西人ならば誰もが実感できるだろうが、他の地域の方々にはピンとこないかもしれない。

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