宇治山田2024年01月10日

午前八時、部屋の電話が鳴った。「朝食のご用意ができました。」受話器越しに声が聞こえてきた。頼んであった時間通りであります。下の階に降りて昨日の部屋に入った。同じ中居さんが「昨夜は冷えましたでしょ」と朝の食事の案内をしてくれた。英虞湾で採れたという海藻が入った味噌汁と焼き魚、だし巻き卵、漬物、野菜、などだった。またおかわりをしてしまった。
午前十時、チェックアウト。精算をしてくれたのも中居さんだった。古く、うす暗いホテルだった。今日も晴天です。賢島の駅まで歩き、販売所で切符を買った。午前十時半発名古屋行きの特急である。駅の二階に伊勢志摩サミットの展示場があった。無料だったので見て回った。定刻、指定席に座って出発、目的地は宇治山田。
倉田山に博物館と美術館がある。宇治山田でバスに乗り換えるつもりだったのだが、停留所に行ったら目の前で発車してしまった。時刻表を見ると次の便は三十五分後である。歩いたほうが早そうなので、土産物屋のおばちゃんに道順を聞いた。駅を出て左に曲がって最初の信号を左、それから道なりに真っ直ぐ行く。
だいたい二十分で着いた。ここには神宮徴古館、農業館、神宮美術館がある。最初に徴古館に入ろうと思っていたのだが、向かいの森の中に鳥居があるのが見えた。トンネルみたいだ。倭姫宮である。吸い込まれるみたいに入ってしまった。森の奥に小さな正殿があった。宿衛屋の横を通って手水舎で手を濯ぎ、参拝をいたしました。反対側に石段が見えたので、そちら側を歩いてみることにした。石段を降りた先には森を抜ける長い参道が伸びている。日のささない砂利道をずっと歩く。石が擦れる音がして運動靴の踵の穴から小石が入ってくる。途中で二人くらいとすれ違いました。私は通常の順路を反対方向に歩いたのだった。

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