残穢2016年02月09日

先日、鑑賞した「イット.フォローズ」とまったく雰囲気が異なる日本映画である。日本家屋独特の恐怖感というものが存在する。狭い住宅、畳、床下、神棚、仏壇、など。畳をこする音の演出はなかなかだった。
呪いの住宅を明治時代まで遡って追跡していく過程が面白く、目が離せない。
悪霊が迫ってくる場面は正直「イット.フォローズ」のほうが恐かった。画面の奥のほうから黒い人の形をした影のようなものが床を這うように近づいてくる演出は「リング」や「呪怨」でさんざん見せられている。

2016年02月11日

船舶免許の講習を受けに大手前に行ってきた。午前9時から午後4時までのスケジュールであった。終わった時点で日没までにあと一時間少し残っていた。講習会のあるビルの背後には北外堀があり向こう側には大坂城天守閣が見えている。せっかくだから、見物に立ち寄ってみようという気持ちになった。
大阪の官公庁である府庁や大阪府警は堀の外側に建っていて、その位置関係は皇居に対しての国会議事堂や警視庁に相当するのかな。かつて橋下知事が府庁を湾岸地区に移転しようとして強い抵抗にあったと聞くが、既存勢力が立地にこだわる理由があったとするならば、大阪城の存在抜きには語れまい。
日本では城のある場所は歴史的にも、その地域の中枢であり、そう簡単に動かせない、と考える人たちがいてもそれほど不思議なことではない。
地下鉄天満橋駅周辺からのアクセスだったので、京橋口から極楽橋を渡って天守閣に向かった。豊臣秀吉が築城した大坂城は徳川によって跡形もなく破壊されているので、現在の石垣は江戸時代に造られたものらしい。極楽橋といえば豊臣期には天守や武家屋敷への玄関口だったと言われ、豪華絢爛な唐門があったらしい。現在の大坂城は天守以外には建物らしい建築物はほとんどなく、石垣ばかりが目立つ。
とは言え、徳川がおのれの権威を誇示するために再建した城には驚くような巨石を使った石垣があり、私が見た「肥後石」は、推定重量が120トンとされているらしい。
祝日だったので観光客が多く、天守閣入り口には行列が出来ていたので、中に入ることはしなかった。ここは昭和に建てられたもので、鉄筋コンクリート製だ。外国人が多くて中国語や韓国語が飛び交う。

スティーブ.ジョブズ|2016年02月22日

Macintosh、NEXT、iMac、のプレゼンテーション前。三つの時代のジョブズの姿を描く。
重要人物はジョブズ本人、マーケティング担当ジョアンナ、共同創業者ウォズニアック、経営者スカリー、娘リサ、の五人。
アップルのCEOを解任されたジョン.スカリーが1998年の時点でジョブズに会いに来たという部分は実話なのだろうか。映画の原作本を読んでいないので、わからないけれど。
スカリーが推しすすめた携帯端末のnewtonが失敗したのは「ペン入力が面倒だ」というジョブズの言い分は正しいのであろう。iPhoneの外見はnewtonに似ていなくもない。
1984年、1988年、1998年、時代は離れているが、主要な登場人物は同じであり、主人公ジョブズとのセリフの応酬が続く。再三にわたってApple Ⅱの開発者への謝辞を要求するウォズニアックの姿は、私から見れば少し偏執的にも思うが、日本人との習慣の違いなのかもしれない。感謝の気持ちを人に伝えるのは重要だが、時と場所の選び方の考えにおいて。
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