ザ.バットマン2022年03月18日

ヒーロー物というよりはシリアスなサスペンス映画を見ているような気持ちにさせられる。犯罪者がサイコパスだという設定はよくありますが、ここで最もサイコ的なのは主人公のブルース.ウェインであるように思った。コスプレが変質的なまでに細部に至るまで磨き上げられているのは彼だけである。大金持ちであるが故に可能なのだ。これに比べたらリドラーなんて普通に顔を隠しているだけである。ペンギンなどは完全に素顔であり服装も普通で、キャットウーマンにも似たようなことが言える。ゴッサムシティの市長選の最中、再選を狙う現市長が殺され、現場には暗号のようなメッセージが残されている。根底にあるのは警察や検事をも巻き込んだ汚職事件であり、リドラーに連続して殺されるのは関係者たちなのだ。最終的な標的は「バットマン」らしいのだが、その真意はなんなのか。
本当に暗い映画である。映像といい話といい、暗くて、暗く、暗く、暗く、暗い。
ソーシャルメディアを駆使して謎かけを行う劇場型の犯罪者とどう戦うのか。実態が見えない敵との攻防が現代的なのだろう。
ノーラン監督のシリーズは、まだヒーロー映画の体裁が整っていたと思うが、この作品は違う。(私の感想です)
アクセスカウンター