「猿の惑星 聖戦記グレート.ウォー」「先生!」2017年11月02日

猿の惑星 聖戦記グレート.ウォー

作中、「地獄の黙示録」へのオマージュがあり、人間側の軍隊を率いているスキンヘッドの大佐は、そのまんまカーツ大佐である。

人類は絶滅に向かっている。ウィルスの蔓延で言語機能を失いつつあり、進化した類人猿に地球を支配されるのはもはや時間の問題なのだ。ほとんど絶望的な話のはずが、見ていてそのように感じられないのは、この映画が猿側の視点で描かれているからなのだ。この先まだ続編は制作されるのだろうか。絶滅危惧種と化した人類がどのような行動を起こすのだろう。

先生! 

、、、好きになってもいいですか?

先般の「ナラタージュ」同様、高校の先生と生徒の恋愛を描いた作品ですが、こちらの方はシンプルな物語になっていました。私自身の高校時代にも教え子と恋愛の末、結婚した先生は実在したので、あり得ない話ではないのだ。二人が真面目に向かい合っているのだから、友人たちも応援する気持ちになるのだろう。

平日の午後で観客は少なかったのですが、制服の女子高校生ばかりの中、おっさん一人で鑑賞いたしました。

ちょっとしんどかったです。

IT イット2017年11月06日

導入部は怖かった。雨の昼時、道端を流れる雨水に紙の船を浮かべて喜ぶ少年がいる。
船は下水の中に吸い込まれてしまうのだが、地上から溝の中を覗きんでいる子供の視線の先に、突然ピエロが現れる。ピエロは溝の中にいて、落ちてきた紙の船を持っている。男の子はそれを返して欲しくてたまらない。
凄惨な悲劇が待っている。
子供の集団失踪は27年周期で起こり、元をたどれば町の成り立ちにまで遡ることになるようだ。原作は読んでいないので、詳しくはわからないが、少年たちが悪霊と戦う本作は、話の半分でしかないようだ。
事件の全容と悪魔の正体は謎のままである。続編があるのだろうと思われる。

「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」「氷菓」2017年11月07日

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶

現代と1930年代の満州国を舞台としたグルメ作品。七十年前の満州で天皇陛下の料理番、山形直太朗が開発したという「大日本帝国食菜全席」を現代に再現しろという話である。使命を帯びるのは究極の味覚を持つ天才料理人、佐々木充。

依頼を受けた佐々木が山形ゆかりの人物を訪ね歩きながら、七十年前のレシピの真相を追いかけていくのだ。

当初から料理の内容を探っていくというよりは、山形の生き様を辿っていくような内容で、現実に口にすることができる料理は、わずかしかないのだ。何かを極めようとすれば失うものも大きい。今も昔も変わらない。


「ふざけるな」このセリフ、現代の監督や脚本家は使うのをやめようとは思わないのだろうか。

氷菓

姉の指令で自分が通う高校の「古典部」に入部してしまった男子高校生の話。

青春ドラマの様相を呈して入るけれど、三十三年前の事件を素人探偵が現在に残された資料をたどって真相を追いかけてゆくという展開はスティーグ.ラーソンの「ドラゴン.タトゥーの女」みたいである。

あくまでも学園ものなので、おどろおどろしい描写はないし、明るいタッチで話は進行するのですが、やがて明るみになる過去の現実は陰鬱なものに他ならない。

事件が起こったとされるのは1967年で逆算すると映画の舞台になっているのは2000年ということになる。主人公の高校生たちが携帯電話を持っていない。あぁ、いい時代である。


「MASTER マスター」「ジグソウ:ソウ.レガシー」「ザ.サークル」2017年11月10日

MASTER マスター

「お嬢さん」哭声」新 感染」に続き、今年、韓国映画の4本目はこれ。

韓国で実際に起こった事件を下敷きに制作された作品だという。悪徳投資会社を率いる会長を追う知能犯罪捜査官の物語なのだが、犯罪者側の側近である男をも巻き込んで、三つ巴の戦いが繰り広げられる。

悪事が発覚し、被害者から搾取した多額の金を抱えたまま国外へと逃亡する会長。その過程で横領から殺人へとエスカレートする犯罪。ネットワークを駆使した金の流れだけではなく、爆弾や銃弾が飛び交うような派手な展開になっていくのだ。

ジグソウ:ソウ.レガシー

密室に閉じ込められ、様々な仕掛けによって人体を切り刻まれていく男女たち。カメラは壮絶な場面から目をそらさずに、切断された人体の損壊部分を映し出す。作品の見所は、これである。故に観客を選ぶ作品だと思います。

私は恐いもの見たさもあるのか、結構、このシリーズを見ています。

サディステックな趣味のある人には最高の映画なのかもしれません。

これが8本目だということなので、多くの観客たちから支持されているのは現実として間違いがないのです。

ザ.サークル

アップルやフェイスブックのようなIT企業が舞台となっています。先端企業サークル社の施設はまるで大学のキャンパスのような雰囲気があり、若者たちの目にはまさに理想的な会社なのではないでしょうか。

社会を変革させるようなイノベーションは、このような環境の中からしか生み出されないような気がします。

私は人生の半分以上を携帯電話のない世界で生きてきた人間なので、今の20代の人たちがこの映画を見てどんな感想を抱くのか、まるで想像ができません。プライバシーを万人に晒すのには抵抗があるでしょうが、SNSのない世界は想像できるのかな。

だからと言って、たとえ、この世から電話がなくなっても人類は死滅しませんがね。


「マイティ.ソー /バトルロイヤル」「コードギアス 反逆のルルーシュ興道」2017年11月13日

マイティ.ソー /バトルロイヤル

IMAXデジタルシアターで鑑賞。3Dの映像が効果的に使われていて、巨大なスクリーンと左右背後天井からの音響効果もあいまって、楽しかった。映画が遊園地のアトラクションのように楽しめるので、少しくらい高めの値段設定でも価値があると思いました。これまでも3Dの作品は見たことはありますが、専用のスクリーンでの鑑賞は初めてでした。映画館の楽しみ方として、新しい発見だと感じました。次回はMX4Dのスクリーンも試してみたいと思います。

特撮を駆使した超人たちの肉弾戦は「北斗の拳」を連想させるものでソーとハルクの戦いなど、ほとんどケンシロウとラオウのそれみたいであった。ソーの家族、姉兄弟たちの間で繰り広げられる骨肉の争いが描かれています。

最初の方で少しだけドクター.ストレンジが出てきます。

コードギアス 反逆のルルーシュ興道

世界の三分の一を制覇する神聖ブルタリア帝国(地理的にはアメリカ大陸)に植民地化された日本が舞台のアニメ。ブルタリア皇帝の皇子であるルルーシュが主人公なのだが、この男子が何故か日本の高校生になっていて、父親の帝国に反旗をひるがえすという話です。

「ナイトメア」と呼ばれる人間型戦闘兵器はガンダムで言うところの「モビルスーツ」であります。

私は全く知らなかったのですが、過去においてテレビで放送されていたアニメだそうで、コアなファンが多くいるようです。劇場では平日にもかかわらず、ほぼ満席でした。

話の世界観はいいのですが、人物の造形が名探偵コナンみたいな雰囲気で、ゴルゴ13みたいな劇画調の絵が好きな私には、好みではありませんでした。

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