元号越し(2)2019年05月01日

新元号の「令和」について。報道によると複数あった案の中に安倍総理の意向で追加されたものがあり、それが「令和」であった、と。出典がこれまでの伝統である中国の古典ではなく日本の万葉集だった点が論議を呼び、さらには「令」の文字が「命令」の「令」を連想させると批判的な意見があるという。
複数の元号候補のうち、首相の意見が反映され、採用されたのが気に入らないということなのだろうか。
思い出したのが東京オリンピックの新国立競技場の一件。二つのデザイン案が公表された。A案とB案である。
この時は森元首相が「B案がいい」と私見を語ったとされるが、結果はA案の採用だった。当時の報道によると、森元首相がB案を推したがために審査に影響を及ぼし、反対のA案が採用されてしまった、と。
重大な選択肢がある時、時の権力者が何か私見を述べると、結果がどちらの方に転んでも批判の対象になるんである。

今回の元号については「令和」以外の案が採用されたとしても、安倍総理はテレビの前に立ち、その出典やら意味やら、いろいろ演説したと考えられるが、もしかしたら、どれが選ばれようとも文句が出たのかもしれませんな。

記者たち 衝撃と畏怖の真実2019年05月02日

日本語のタイトルがわかりにくくて損をしていると思いますが、原題が「Shock and Awe」で、訳すると「衝撃と畏怖」。イラク戦争の作戦名である。
「イラク戦争の真実」と読めば、作品の内容をよく表していると思います。私は映画を見終わるまで気がつきませんでした。
真実とは、戦争の大義である大量破壊兵器がなかったことで、これは戦闘終結後に世界中に明らかになった。
この映画は9.11の同時多発テロ直後の米国で政権がアフガニスタンの延長上にイラクを捉え、戦争の口実を作るために情報操作をする過程を描いている。テロ攻撃に国民の愛国心が高まる風潮があり、ブッシュ大統領と側近が「開戦ありき」で突っ走る中、冷静に情報を分析した結果で政府の意図に疑問を抱き、戦争を否定する記事を書く。そんな記者たちの話なのだ。ここで、大新聞は政治の手先である。
テロリストに制裁を求め、誰かを攻撃しないとおさまらない人たちが言う。「ワシントン.ポストやニューヨークタイムズが間違いで弱小新聞が正しい?」
真実の映画化で、ニュースやドキュメンタリー映画を見ているようでもあり、観客は中高年の男女が多かった。
今、チェイニー副大統領が主役の「バイス」と言う作品も公開中ですが、合わせて鑑賞すると面白いかもしれません。ブッシュ大統領、チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、パウエル国務長官と、登場人物がダブっています。

賭ケグルイ2019年05月06日

賭博の話なのですが、同時に学園モノだという点が新しい。私は知らなかったのですが原作は漫画だそうです。
テレビドラマになり、キャラクターの再現度が高く、原作ファンにも好評だったそうである。
美女美男の顔芸とオーバーアクションが楽しく、なるほどギャンブル.エンターテインメントといううたい文句がふさわしい。特に主役の蛇喰夢子を演じる浜辺美波の顔芸は、本人の顔が綺麗なだけにこの映画の最大の見所である。
現実ではあり得ないような個性の強いキャラクターたちが魅力で、ギャンブルが強い人間が身分が高いという世界観も面白く、しかもそれがエリートの子息が集う私立高校の学園ドラマだという設定なのだ。
ギャンブルゲームの内容はジャンケンやカードを使ったシンプルなものです。ルール説明もわかりやすく、実に楽しかったです。
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