レイニーデイ.イン.ニューヨーク2020年07月25日

話の冒頭、ニューヨーカーの男の子がアリゾナ出身で美人の恋人を自分の地元であるニューヨークでエスコートすることに喜びを感じ、張り切っている。
日本で言えば東京の中央区とか港区あたりで生まれて暮らしそんな地元を愛している若者が、兵庫県出身の美人でキュートな女の子を銀座や台場を案内してまわる、そのようなイメージだろうか。
残念ながら私はニューヨーカーでも東京人でもありませんので、自分の中の貧しい経験値の中で場面を想像するだけなのですが。
ウディ.アレン監督の喜劇なので、初めから終わりまで俳優さんたちは喋りっぱなしであります。登場人物が多く、主役のカップルを中心にいろんな人たちが交差します。仕事帰りで疲れた脳みそには、しょーもない会話の連続で、わたしゃ途中で眠くなりました。この映画がどのような作品なのか、ある程度わかってからの鑑賞だったはずなのですが。ウディ. アレンは嫌いではないので、今日の私は体調が良くなかったのだろう。
主人公の男の子のひねくれ方は好ましいが、あまりに老成した精神構造は現実離れしている。監督が年をとりすぎて、自身が今から七十年若かった頃の気持ちを忘れているに違いない。

男はつらいよ 寅次郎子守唄(4Kデジタル修復版)2020年07月26日

寅さん十二本目。先日の「寅次郎紅の花」で幕引きのはずだったのだが、あまりにも面白いので、もっと見たくなり、全五十作を上映している大阪ステーションシティシネマまでやってきた。時系列は巻き戻って第十四作である。
冒頭、登場する佐賀県呼子港にあるストリップ劇場がらみのエピソードにえも言われぬ味わいがある。逃げた女房(小屋のダンサー)に赤ん坊を押し付けられた男に同情したばかりに、まるで駅伝のタスキのごとく置き手紙とともに子供を置き去りにされてしまった寅さんであった。
寅さんは赤子を抱えたまま葛飾柴又のとらやに帰る。
マドンナは看護婦さんの十朱幸代ですが、今回は寅さんとの絡みは比較的少ないように思います。赤ん坊はとらやの人々に可愛がられて元気になりますが間も無く九州から迎えにやってきた父親とそのつれあいに引き取られ、帰っていきます。
寅さん同様に看護婦に惚れている貧乏な青年がいる。趣味で集まっている下町のコーラスグループがありまして、看護婦さんと青年はこれに属しており、赤ん坊が縁になって寅とさくらが誘われるわけであります。
後半、青年のアパートを寅さんが酒を持って訪問する。独居男の部屋はある意味己の趣味で固めた殿堂である(この場合は音楽)。ここで意気投合した二人は、、、。
ラストは再び佐賀県呼子港。赤ん坊を訪ねる寅さんの姿があった。
アクセスカウンター